
何を学び、生きがいをもって仕事ができるか?
* 下記の文章は、歯科医師を求人したときの内容ですが、歯科衛生士のみなさんに対しても考え方は同じです。いま勤め先の歯科医院を探しているあなたは、これから未知のことを患者から学びます。生涯学び続けるといっても言い過ぎではありません。
歯科医師の役割は、患者へのアセスメント能力、予防、咬合誘導、インプラント、矯正等の技術で患者を支援することです。それらは医学的に口をみたときの役割です。
一方、文化的に口をみたとき、担う役割はがらりと変わります。たとえば食べることを考えてみてください。多種多様な背景を抱えた患者が来院してきます。誰一人同じではありません。家族構成は? お仕事は? 学校は? 生活習慣は? 好き嫌いは? ...知らないことばかりです。
歯科医師(医療者)は、口の医療、保健についての専門家であります。口は、食そのもの、生活そのものであり、文化的活動でもあります。口の健康を考える上で、医療者が文化的視点を持つことで、より一層「口の専門家」としての社会的価値の重要性を持つと思います。
これからあなたは、なにを生きがいにして患者と対話していきますか?
私は診療室から社会をのぞくのではなく、地域社会の「新しい公共」となるために、地域に暮らす人びとが出会い交流する場として、診療所を地域に差し出して医療を問い、口を「生」にまで拡げて患者と対話していきたいです。
地域住民の方々の豊かな生(Well-being)を支援するために、医学的技術・視点と文化的対話をいっしょに学びませんか?

院長の臨床
日々の診療の傍ら大阪大学大学院臨床哲学研究室にて修士課程を修了。医療倫理の研究。学会ではNPO法人関西ウェルビーイングクラブの理事として活動中。2016年4月から大阪歯科大学付属病院歯科麻酔科で週一回の研修へ行っています。
「一人が1,000人の住民の保健を支援する」ために、乳幼児期から高齢者まで各世代ごとの保健行動を支援しています。なぜなら乳幼児から寝たきりの高齢者まで、それぞれの健康のありかたや生活が異なるからです。
地域住民の方々がwell-beingでhappyな生活を送れるよう、歯・口の健康づくりの支援をとおして、食べること、話すこと、笑うことの回復と維持、増進します。治療のくり返しのための来院ではなく、「健康であるためには歯医者さんへ行くことがあたりまえ」と口にしながらスタッフと臨床にのぞんでいます。